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<太陽機械製作所さん>フィルム状回路を素早く大量生産、ローコスト化。情報を計測数値化するセンシング時代を支える新技術を開発。
商品・サービス・イベント紹介, メディア掲載今日、ご紹介するのは印刷機器メーカーの太陽機械製作所さんです。東京に本社を構える同社では、40年ほど前に寒河江市に工場(山形工場)を設立。現在は山形工場が製造の主力を担っています。そんな太陽機械製作所さんが、変革期にある印刷業界から新たな価値を提供しようと、フィルム状回路(センサーやアンテナ)を量産する技術を開発されました。
世界でも珍しいとされるこの新技術は、山形大学や山形県工業技術センターと共同で開発したもの。これまで薄い物への印刷が困難だった回路を、速乾性の銀インキを使い、輪転機で印刷することで、コピー用紙1枚よりも薄い、厚さわずか0.05mmの回路を高速で大量に生産できるようになりました。また、価格についても、従来の1/5程度に抑えられるとのことです。
IoT(モノのインターネット)が発展する今、人による作業が難しい場所での保守・管理、自動化による人手不足への対応や効率化が求められています。この薄く軽いフィルム状回路は、様々な形状の物体表面に密着し、より精密なセンシングを行うことができるため、生活の多様なシーンでの活用を見込んでいます。
想定される利用シーンは、ペットや要介護者の体調の見守りや、食品の物流時の温度管理、スポーツウェアや用具に直接印刷して、フォーム解析など。太陽機械製作所さんによると、既に化学品メーカーからの試作品の生産受託、センサーメーカーとの共同開発が進んでいるといいます。
Y-bizでは、昨年末頃から太陽機械製作所さんとフィルム状回路の印刷技術をいかに事業化につなげるかについてディスカッションを重ね、販路開拓にむけ価値の見える化と情報発信をご支援してまいりました。
次世代を切り開く印刷機であるにも関わらず、注文につながらないという課題があるなか、センター長の富松からは、①新技術の内容を詳細に説明できるのは大事だけれど、より広く技術の価値や活用の可能性を知っていただくためには「技術がもたらす価値をいかにわかりやすく伝えるか」が大事であること、②関心がある人に見つけてもらいやすくし、販路の可能性を広げるために、活用シーンが想像できるような情報発信をしていくことが重要であることをお伝えしました。
当初、太陽機械製作所さんは、この技術を搭載した印刷機と専用インク、フィルム状のセンサーを使った製品の販売を想定されていましたが、お話を伺い関連市場のリサーチを進めるなかで「真の強み・真のセールスポイントは、機械(モノ)ではなくこの技術から生みだす効果」であると発想を転換し、量産技術として情報発信することを提案。ニーズを顕在化させるために利用シーンを具体化し、試作品開発やOEM生産などサービスメニューも具体化しました。
この技術に関心をもつ企業が存在することは推察できる一方、具体的な企業をリストアップすることは難しいため、この新技術とそこから生まれる可能性を広く周知するためのプレスリリースを実施した結果、多様な情報計測に活用が期待できるとして、8月30日の河北新報と9月1日の山形新聞に大きく取り上げられました。
【メディア情報】
・9月1日山形新聞 11面(経済)
※追記:その後、9月29日に日本経済新聞で取り上げていただきました。(メディア掲載に関してはこちらの記事でご紹介しています:https://ybiz.jp/blog/blog-1942/)
これらがきっかけで、これまでお取引のなかった企業からのお問い合わせにつながっているそうです。
私たちの生活に新しい風を起こしそうな、高速・大量・低価格の3拍子が揃った山形発の新技術。今後の展開に注目です!
■株式会社太陽機械製作所
山形県寒河江市中央工業団地12
0237-86-0223
https://www.taiyo-kikai.co.jp/
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